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江別太 地域と学校の歴史  6

 昭和40 年代から50 年代の児童数急増期に建てられた本校の校舎は老朽化が目立ってきました。校舎の建て替えが緊急の課題となったのは、耐震強度の問題からでした。

江別太小新時代へ 新校舎建設の動き

 平成7 年1 月に発生した阪神・淡路大震災で、学校が避難所として重要な役割を果たしたことを踏まえ、文部科学省は平成15 年7 月に「学校施設耐震化推進指針」を策定しました。
これを受けて、江別市は平成15年から市立小中学校の耐震化に取り組みました。平成21 年度に江別太小学校の耐震診断を行ったところ、校舎と体育館のすべてで耐震強度が不足し、倒壊の可能性が高いことが判明しました。江別市は、一部室内に傾斜が見られる校舎の老朽化も考慮して、校舎と体育館を全面改築(建て替え)することを決定しました。
 平成23 年3 月に発生した東日本大震災は未曽有の被害をもたらしました。文部科学省は震災後の平成23 年5 月に、復興特別会計を財源として平成27 年度を完了期限として公立学校施設の耐震化のための自治体への補助金増額を行いました。
 このことにより、すでに決まっていた本校の全面改築の完了期限が平成27年度に設定されることになりました。

 

耐震診断の結果

 江別太小学校旧校舎の耐震診断結果「校舎増築の様子」と対比させてご覧ください。

  面 積 Is値 構 造 竣工年度
校舎延床面積 (3,335㎡)      
 管理・教室棟 745㎡ 0.27 鉄骨造平屋建 昭和42年12月
 教室棟 223㎡ 0.52 鉄骨造平屋建 昭和48年10月
 管理・教室棟 450㎡ 0.25 鉄骨造2階建 昭和49年10月
 普通・特別教室棟 1,511㎡ 0.17 鉄骨造2階建 昭和53年11月
 玄関・特別教室棟 341㎡ 耐震 渡り廊下等 平成15年12月
 その他 65㎡      
体育館延床面積 (909㎡)      
  519㎡ 0.35 S造1階建 昭和51年 2月
  390㎡ 0.35 S造一部2階建 平成55年11月

【 Is 値 】
 建物の耐震性を表す数値で、値が大きくなるほど耐震性が高くなる。一般的に、0.3 未満の場合地震に対して倒壊または崩壊する危険性が高いとされており、0.6 未満の場合地震に対して倒壊または崩壊する危険性があるとされている。

改築の準備

  江別市教育委員会は、江別太小の改築にあたり、「江別太小学校改築関係者による協議会(平成24 年5月? 10 月)」を設置しました。
 協議会は、学校関係者(児童・教員)、PTA、地域自治会と教育委員会を構成員として、新しい学校に対する要望やアイデアについての意見交換や次のような事業を行いました。
 協議会メンバーによる学校視察。多目的スペースの在り方などを検討した。
・学校のあり方についての協議・市外小中学校の視察 (平岸西小、東白石中)

・江別太小改築に係るアンケート
・江別太小学校改築に係る基本構想と基本計画(案)についての検討
これらは、「江別太小学校改築基本構想・基本計画(平成25 年4 月・江別市)」に反映されました。
 結果的に、非常に多くの内容が新校舎で実現しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

協議会メンバーによる学校視察。多目
的スペースの在り方などを検討した。

 

「江別太小学校改築基本構想・基本計画」の内容 (→全文がご覧になれます)

(1) 多様な学びに対応できる学校づくり
(2) 心豊かな人間性を育む学校生活環境づくり
(3) 安全・安心な学校づくり
(4) 地域と歩む学校づくり
(5) 環境にやさしい学校づくり
(6) 江別太小学校の特色に配慮した学校づくり(以下は(6)の内容)
・合唱団を中心とした、心を合わせ歌声が響き合う学校づくりを進めており、音楽教室の充実を求めていることから、合唱クラブや地域のミ ニコンサートに使用できる施設設備の整備を検討する。
・保護者・地域からは、情報図書館の分館設置要望が強いため、地域 に開かれた施設としての分館設置を検討する。

 

新校舎を見通した教育活動

  新しい校舎が高い教育機能を持つことが明らかになってくると、それに備えた教育活動を準備することが必要になってきました。表現力の育成をめざす研究に合わせ、ICT の活用が進められました。

 

アジア国際子ども映画祭。児童会が通常の集会のために撮影した映像が、対外的に高く評価された。(平成25 年11 月)★

 

 第7回アジア国際子ども映画祭に出品した本校の作品が、25年10月19日に行われた北海道南ブロック大会で会長賞を受賞し、南あわじ市で開催された本選にノミネートされました。「わたしにはニックネームがない」というタイトルのこの作品は、「いのち~「名前」から考えよう大切ないのち」というテーマで、前期児童会が集会で全校に問題提起をするために制作しました。「名前から友だちを大切にする姿勢を考えよう」という主題が、「いじめ」という今年のアジア国際子ども映画祭のテーマを解決する手がかりになると評価していただき、受賞につながりました。

 大賞ほか各賞が発表される「アジア国際子ども映画祭」には本校を代表して、前期児童会長と児童会担当:阿部先生が出席しました。(当時のHP記述から)

 

 

 

 

 

 

沖縄キャンプ中のファイターズ江別応援大使 大引選手と、スカイプで交流。ICT 活用の事例となった。(平成26 年2 月)★

 

 平成25 年度、26 年度の2 か年計画で、江別市は市内の全学級に電子黒板を配備した。当時、市内教育機器活用研究連盟の事務局を担当していた本校は、公開研究授業やワークショップなどを行い、活用推進に努めた。★